<知恵の泉>

HOW TO/第9回
成功させよう、全国大会 その1

社団法人 日本リウマチの会 会長 長谷川 三枝子

数多くの団体が開催する「全国大会」。しかし、開催地の決定や支部への負担など問題点も数多くあるようです。そこで、今回は創立当初から全国大会を毎年開催し、確実な成果を積み重ねている日本リウマチ友の会に、全国大会に対する考え方や、本部と支部の役割についてお聞きしました。

全国大会の目的と、各地で開く意義

日本リウマチ友の会は、創立当初から毎年全国大会を開いており、今年度の鹿児島大会で46回を迎えました。全国大会の最も大きな目的は、リウマチという難病への理解を広め、リウマチ対策の推進と患者の福祉の向上を図ることです。各地で全国大会を開くことによって、地方行政との接点が深まり、また地域にもリウマチに対する理解を広められ、医療の地域格差の解消にも役立つと考えています。もうひとつの目的は支部の活性化です。マスコミや地元への働きかけなど通常と違った活動ができ、開催後は新会員も増えるなど、全国大会を開くことは支部にとっても大きな意義があります。

開催地の決定にあたっては、まず、開催ブロックの各支部が会場候補を提案し、次に、本部の理事会と支部が共に施設を見学し検討します。開催地を選ぶ条件は、駅や空港からの利便性やバリアフリーの程度です。開催地が決定した段階で、会長が、支部長と共に都道府県と開催市に協力要請に出向きます。次に、会場や宿泊などの価格や障がい者への配慮等を検討して旅行代理店を決め、具体的な内容を詰めていきます。

開催地の支部には経済的な面も含めて、できるだけ負担をかけないように心がけています。また、行政や後援団体、旅行代理店との対応はすべて本部が窓口になり、支部は「地元にしかわからないこと、できること」を担当します。大会当日の体験発表などは地元の会員が行い、大会のアトラクションとして、今回の鹿児島では奄美の島歌など地元の名物を取り入れ、地方色を出すようにしています。

大会が終わると、支部の反省、会員の声なども含めて理事会で総括し、医療講演も書き起こし、機関誌で報告します。全体からみれば、参加できない会員の方が多いので、この報告がもっとも大切だと考えています。

どこでも開催できるように形を決めておく

全国大会の開催を本部が主催する理由は、全国大会は、ひとつの形が引き継がれていくべきだと考えているからです。目的や情報発信の形が決まっていれば、全国どこで開催しても一定の成果が期待でき、会場などの条件さえ整えば会員数の少ない支部でも開くことができます。

一般会員は自費参加ですが、支部の代表者1名分の参加費は本部から助成して、全国大会を支部活動に生かせるように配慮しています。多くの会員が移動したり宿泊したりすると、さまざまな問題も生じますが、苦情や要望を聞きながら少しずつ改善してきました。最近は各地でバリアフリーが進み、交通機関や施設、ホテルなどの対応もよくなってきた印象があります。

全国大会を開催すると、地元で意外な応援が受けられることも多く「動けばついてくるものがある」と思います。地元の人が参加でき、必ず新規会員も増えますから、全国大会のような大きなイベントは重要です。ですから、大都市や会員数の多い支部よりむしろ、社会的な理解が得られにくい地域でこそ開催したいと考えています。時代のなかで、患者自身も変わっていくことが求められますが、1人の力ではなかなか変わっていけません。全国大会の開催などを通じて患者会がもっと力をつけて、患者や社会に対して情報を提供していくことが必要だと思います。

■日本リウマチ友の会
●会員数約22000人、全都道府県に47支部
●今年度全国大会/第46回、5月27日開催(鹿児島市・鹿児島サンロイヤルホテル)
 参加者約800名(うち会員約350名、一般約450名)

■全国大会開催のポイント
●全国を、東北・北海道、関東・甲信越、北陸・東海、近畿、中国・四国、九州・ 沖縄の6ブロックに分け、順に開催。5年ごとの周年大会は東京で開催。
●企画・運営は本部。ポスター、開催通知等は、本部が作成し、掲示・配布 は支部が担当。当日は、地元の看護学校の学生などにボランティアと してお手伝いを依頼。